風来坊のギャングに、カミソリ族たちがナイフで度胸試しを迫る。
だがヤツは
「ブレーキの無い車で断崖絶壁へと突っ走るチキンレースならイイぜ」
と言いやがった。
「お前らの中に、1人で俺と勝負できるヤツがいるのかよ」
「お前らに、血の味のスリルを味合わせてやるよ」
その時、カミソリ族のリーダーと思しき男が前に出て
「俺はナイフで切り合って負けたことはねえんだ」
と言ってナイフを抜いた。
風来坊は、
「どうやら言葉は通用しないらしいな」
と言って、体を軽く浮かせた。
「言葉が通用しないなら、どうしようってんだ!」
真空
「いぃっ痛ってえぇぇぇ!」
刺す
地獄
「ちっ!きしょおぉぉ!」
刺す
閃光の激痛
地獄
真っ赤な血、血、血。
激痛だけが甘い
地獄
地獄、地獄、地獄。
スリルのリンチ
刺されたのはカミソリ族だった。
風来坊は言った
「どうだ?小僧、こんな事なら断崖絶壁から紺碧の海へ
真っ逆さまにダイブした方が良くはなかったか?」
「そうすれば、人魚に会えるぜ」
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